自宅の周りで蜂が頻繁に飛んでいるのを見かけたり、軒下やベランダに見慣れない小さな塊が付着しているのを発見したりした場合、それは蜂が巣を作り始めているサインかもしれません。この初期段階でどう行動するかが、今後の安全を大きく左右します。まず、作り始めの蜂の巣らしきものを見つけたら、絶対に素手で触ったり、棒などで突いたりして刺激しないようにしてください。たとえ巣が小さく、蜂が一匹しか見えなくても、巣を守ろうとして攻撃してくる可能性があります。特にスズメバチの場合、初期の巣でも毒性は非常に強く、刺されると大変危険です。落ち着いて、巣と蜂から数メートル以上の距離を保ち、静かにその場を離れましょう。次に、巣の種類と大きさを、安全な距離から観察できる範囲で確認します。アシナガバチの巣はシャワーヘッドのような形、スズメバチの初期の巣はトックリを逆さにしたような形が特徴です。巣の直径が5センチ未満で、働き蜂の数がまだ少ない(数匹程度)アシナガバチの巣であれば、夜間に市販の蜂用殺虫スプレーを使って自力で駆除できる可能性もあります。しかし、駆除作業には危険が伴います。必ず長袖長ズボン、帽子、手袋などを着用し、肌の露出を避けてください。風上から、十分な距離(スプレーの説明書に従う)をとって、巣全体に薬剤を数秒間噴射します。噴射後はすぐにその場を離れ、翌朝、蜂が完全にいなくなっていることを確認してから巣を落とします。ただし、少しでも不安がある場合、巣が手の届かない高い場所にある場合、巣の大きさや蜂の数が判断できない場合、そして特にスズメバチの巣である可能性が高い場合は、絶対に自力で駆除しようとせず、速やかに専門の駆除業者に相談してください。スズメバチの巣の駆除は非常に危険であり、専門的な知識と装備が必要です。自治体によっては、蜂の巣駆除に関する相談窓口や、費用の補助制度を設けている場合もありますので、お住まいの地域の役所に問い合わせてみるのも良いでしょう。作り始めの蜂の巣は、時間との勝負です。発見したら慌てず、しかし迅速に、安全を最優先した行動をとることが肝心です。
蜂の巣作り始めを見つけたら取るべき行動
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