こんなところに蜂の巣初期段階の発見事例

蜂の巣というと、多くの人が軒下や木の枝に作られた大きなものを想像するかもしれませんが、「作り始め」の段階では、驚くような場所にひっそりと存在していることがあります。ここでは、実際に報告された初期段階の蜂の巣の発見事例をいくつかご紹介し、注意すべき点を探ってみましょう。ある家庭では、子供が庭で遊んでいたボールが、エアコンの室外機の裏に入り込んでしまいました。それを取り出そうとした父親が、室外機のフィン(金属の板が並んだ部分)の隙間に、数センチほどのトックリ型をしたスズメバチの初期巣を発見しました。室外機は稼働時に熱を発するため、蜂にとっては暖かい場所であり、また裏側は雨風も当たりにくく、格好の営巣場所となったようです。普段目に付きにくい場所だけに、ボールが入らなければ気づかないまま巣が大きくなっていた可能性がありました。別の事例では、ベランダに干していた洗濯物を取り込もうとした主婦が、物干し竿の端のキャップ部分に、小さなシャワーヘッド状のアシナガバチの巣が作られ始めているのを発見しました。竿の端という、まさかと思うような場所でしたが、雨除けの屋根があり、高さも適度だったため、女王蜂にとっては好都合な場所だったのかもしれません。毎日使う物干し竿だからこそ早期に発見できましたが、少し見ない間に巣が成長していたら、洗濯物を取り込む際に刺される危険性もありました。また、ガーデニングが趣味の方が、植木鉢を移動させようとしたところ、鉢の底の穴の近くに巣が作られていたケースもあります。土や植物の匂いに紛れて気づきにくく、水やりの際などに不用意に刺激してしまうリスクがあります。さらに、古い家屋では、壁のひび割れや、使われなくなった換気口の内部、床下の通気口など、建物の構造的な隙間に巣が作られることも珍しくありません。これらの場所は点検が難しく、巣が大きくなるまで気づかないことも多いようです。これらの事例からわかるように、蜂は私たちが予想もしないような、わずかなスペースを見つけて巣作りを開始します。したがって、「まさかこんなところに」という油断は禁物です。家の周りを点検する際には、軒下や天井だけでなく、室外機の裏、物干し竿、植木鉢、壁の隙間など、あらゆる可能性を考慮に入れて、注意深く観察することが、作り始めの蜂の巣を早期に発見するための鍵となります。


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