新築住宅で見かけるゴキブリには、ある程度特定の種類の傾向があると言われています。その種類と特徴を知ることは、効果的な対策を立てる上で非常に役立ちます。新築住宅で最も注意が必要なのが「チャバネゴキブリ」です。体長10~15ミリ程度と比較的小型で、黄褐色をしているのが特徴です。彼らは寒さに弱く、暖かく湿気の多い環境を好み、主に屋内で生活します。チャバネゴキブリの厄介な点は、その驚異的な繁殖力です。メスは卵が入った「卵鞘(らんしょう)」を体に付着させたまま移動し、安全な場所に産み付けます。孵化までの期間も短く、条件が良ければあっという間に大発生してしまいます。新築への侵入経路としては、引っ越しの際のダンボールや家具、家電製品への付着、あるいは外部からの持ち込み(買い物袋など)が主な原因と考えられています。飲食店などが近くにある場合も、そこから侵入してくる可能性があります。次に、日本で一般的に見かける大型のゴキブリ「クロゴキブリ」も、新築住宅に侵入する可能性があります。体長は30ミリ前後で、光沢のある黒褐色をしています。クロゴキブリは屋外と屋内を行き来する性質があり、主に外部から侵入してきます。排水溝、換気口、窓やドアの隙間、植木鉢の下などが侵入経路となります。チャバネゴキブリほどの繁殖力はありませんが、生命力が強く、一匹見かけるだけでも大きな不快感を与えます。新築の場合、まだ家の周りの環境が整っていない段階や、配管周りの隙間などが侵入のきっかけとなることがあります。地域によっては、「ヤマトゴキブリ」なども見られることがあります。これはクロゴキブリに似ていますが、やや小型で光沢が少なく、寒さに比較的強いのが特徴です。主に屋外や床下などに生息していますが、家屋内に侵入することもあります。これらのゴキブリを見分けるポイントは、まず「大きさ」と「色」です。小型で茶色っぽければチャバネゴキブリ、大型で黒っぽければクロゴキブリの可能性が高いでしょう。また、「発見場所」もヒントになります。キッチン周りで頻繁に見かけるならチャバネゴキブリ、玄関や窓際などでたまに見かけるならクロゴキブリかもしれません。種類によって効果的な薬剤や対策が異なる場合もあります。例えば、ベイト剤(毒餌剤)はチャバネゴキブリに特に効果が高いとされています。
新築住宅で見かけるゴキブリの種類と特徴
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