それは、ゴールデンウィークも過ぎた、よく晴れた日の午後でした。庭の草むしりをしようと、普段あまり足を踏み入れない生垣の近くにしゃがみ込んだ時のことです。ふと、低い羽音が耳に入りました。見ると、一匹の大きな蜂、おそらくアシナガバチの女王蜂でしょう、がホバリングしながら生垣の枝に何かを取り付けている様子。そっと覗き込むと、そこにはまだ親指の先ほどの大きさしかない、灰色の小さな塊がありました。作り始めの蜂の巣でした。その瞬間、全身の血の気が引くのを感じました。以前、知人宅で大きくなったアシナガバチの巣の駆除を手伝った(というより遠巻きに見ていただけですが)際の、あの無数の蜂が飛び交う光景がフラッシュバックしたのです。「これが大きくなったら…」想像するだけで恐ろしく、心臓が早鐘のように打ちました。まだ小さい、女王蜂一匹だけ。今なら自分で駆除できるかもしれない。一瞬そう考えましたが、万が一刺されたら?アナフィラキシーショックを起こしたら?様々な不安が頭をよぎり、とても自分一人で対処する勇気は持てませんでした。すぐに家の中に駆け込み、インターネットで「蜂の巣 作り始め 駆除」と検索しました。いくつかの情報サイトや駆除業者のウェブサイトを見て、初期段階であっても、特に蜂の種類が特定できない場合や、刺されるリスクを避けたい場合は、無理せず専門家に相談するのが最善だと判断しました。幸い、地元の信頼できそうな駆除業者を見つけることができ、すぐに電話で状況を説明しました。業者の方は非常に丁寧に対応してくれ、作り始めの巣であれば比較的安価で、迅速に対応できるとのこと。翌日には来てもらい、あっという間に駆除作業は完了しました。作業員の方によると、やはりアシナガバチの巣で、発見が早かったので大事に至らずに済んだとのことでした。あの時、自分で何とかしようと無謀な行動をとらなくて本当に良かったと、心から安堵しました。この体験を通じて、蜂の巣は早期発見、早期対処がいかに重要か、そして少しでも不安を感じたらプロに任せる勇気を持つことの大切さを痛感しました。庭の手入れの際には、以前にも増して注意深く周囲を確認するようになりました。
恐怖体験庭で見つけた蜂の巣の始まり
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