夏の季節になると蚊に刺されることは日常茶飯事ですが刺された箇所がいつものように赤く腫れるだけでなくプクッとした水ぶくれになってしまうことがありこれに驚いた経験を持つ人は少なくありませんが、実は虫刺されによって水ぶくれができる現象には大きく分けて二つのパターンが存在しており一つは虫が持っている毒成分そのものが強力で皮膚組織を破壊し水泡を形成させるケースともう一つは刺された人のアレルギー反応が過剰に出ることで炎症が激化しリンパ液が溜まってしまうケースです。前者の代表格としてはアオバアリガタハネカクシ通称ヤケドムシと呼ばれる昆虫が挙げられこの虫の体液にはペデリンという強力な毒が含まれており皮膚に付着するだけで火傷のような激しい炎症と水ぶくれを引き起こし線状皮膚炎という特徴的な症状を見せることがあります。また庭木の手入れ中などに遭遇するチャドクガやイラガといった毒蛾の幼虫も要注意であり彼らの持つ毒針毛に触れると電気が走ったような痛みと共に無数の小さな水ぶくれが集まった発疹が現れ激しい痒みに襲われることになります。一方で後者のアレルギー反応による水ぶくれはブヨやヌカカといった吸血昆虫に刺された際に見られることが多く、これらの虫は皮膚を噛み切って吸血する際に唾液と共に酵素や毒素を注入するため蚊よりも強い免疫反応が引き起こされ、特に免疫力の弱い子供や過去に何度も刺されて感作が成立している大人の場合は刺された翌日以降に遅延型アレルギー反応として大きく硬いしこりと共に水泡が現れることがあります。さらにネコノミなどの動物寄生性のノミに人間が刺された場合も膝から下に水ぶくれを伴う紅斑が多発することがあり、いずれの場合も水ぶくれができるということは皮膚の深部まで炎症が及んでいる証拠であるため、たかが虫刺されと放置せず原因となった虫を推測し適切な処置を行わなければ細菌感染による化膿や色素沈着といった二次被害を招くリスクがあることを十分に理解しておく必要があります。