鳩の被害に遭っている人の多くが陥りがちな罠として「たかが鳥一羽くらい後で追い払えばいい」という甘い認識がありますが、鳩の繁殖サイクルとその成長スピードは人間が想像するよりも遥かに早くかつ効率的であり、悠長に構えているとあっという間にベランダが鳩の養殖場と化してしまう恐ろしい現実が待っています。鳩の産卵時期に特定のシーズンはなく一年中繁殖が可能ですが、一度ペアが成立して巣作りを始めるとわずか数日で完成させ、その後2個の卵を産み落とし、約18日という短期間で孵化し、そこから約30日から40日程度でヒナは巣立っていきますが、驚くべきは親鳥が次の産卵に向けて準備を始めるタイミングの早さです。彼らはヒナがまだ巣にいる段階であっても次の求愛行動を開始し、ヒナが巣立った直後あるいは数日後には同じ場所に再び卵を産むという連続技を繰り出すことが可能であり、条件が良ければ年間で7回から8回もの繁殖を行うペアも存在するという報告すらあります。さらに恐ろしいことに巣立った子供たちは生後半年程度で性成熟を迎え自らも繁殖能力を持つようになるため、放置すれば鼠算式ならぬ鳩算式に個体数が増加し、自宅だけでなく近隣一帯が鳩のコロニーとなってしまうリスクも孕んでいます。卵が産まれてから巣立つまでの約2ヶ月間は法律の壁もあり手出しができない期間となるため、対策を行うべきタイミングは「卵がない時」という極めて限定的な瞬間に限られており、巣立った直後のわずかな隙を突いて清掃と防鳥ネットの設置を行わなければなりません。このスピード勝負に勝つためには彼らの生態を熟知し、一羽の鳩が偵察に来た時点で「これは産卵時期の前触れである」と即座に判断して初期消火にあたることが、将来の大量発生を防ぐための唯一にして絶対の条件なのです。
鳩の産卵時期と成長スピードを知り対策を急げ