苦労してチャバネゴキブリを駆除し、ようやく平穏を取り戻したと思っても、そこで安心してしまうのはまだ早いかもしれません。チャバネゴキブリは非常にしぶとく、外部から再び侵入してくる可能性が常にあるからです。駆除後の徹底した予防策こそが、悪夢の再来を防ぐための最も重要な鍵となります。チャバネゴキブリは、なぜ再び現れるのでしょうか。その主な原因は「外部からの侵入」です。彼らは自力で長距離を移動することは少ないですが、様々なものに付着して運ばれてくることがあります。例えば、スーパーなどでもらってきたダンボール箱、宅配便の荷物、中古で購入した家具や家電、旅行先から持ち帰ったカバンなどに、卵や幼虫、成虫が潜んでいる可能性があります。また、集合住宅の場合は、隣接する部屋や共用部分から、壁の隙間や配管を通って侵入してくるケースも少なくありません。これらの侵入リスクを完全にゼロにすることは難しいですが、意識することでリスクを低減させることは可能です。まず、外部から持ち込むものには注意が必要です。ダンボール箱はすぐに解体して処分する、中古品は使用前に内部を確認・清掃するなど、一手間加えることが大切です。次に、侵入経路となりうる隙間を徹底的に塞ぐことです。壁のひび割れ、窓枠やドアの隙間、配管周りの隙間、換気扇の周辺などを点検し、パテやシーリング材、隙間テープなどを使って物理的に封鎖します。特にキッチンや水回りは重点的にチェックしましょう。そして、何よりも重要なのが、チャバネゴキブリにとって住みにくい環境を維持し続けることです。彼らが好むのは、暖かく、暗く、湿気があり、餌が豊富な場所です。日頃から以下の点を徹底しましょう。第一に「清潔の維持」。食べかすや油汚れはこまめに掃除し、生ゴミは蓋付きのゴミ箱に密閉し、早めに処分します。食器を長時間シンクに放置しないことも大切です。第二に「整理整頓」。物が散乱していると、ゴキブリの隠れ家が増えてしまいます。不要なものを処分し、収納場所を整理して、掃除しやすい環境を保ちましょう。第三に「乾燥」。水回りは使用後に水分を拭き取り、換気を心がけて湿気を溜めないようにします。これらの予防策は、地道で継続が必要ですが、チャバネゴキブリが再び発生するリスクを大幅に減らすことができます。
駆除後も油断大敵チャバネゴキブリの再侵入を防ぐ