ガーデニングが趣味の私は、数年前、庭にハーブコーナーを作ることにしました。見た目がおしゃれなだけでなく、「虫除け効果もある」という情報に惹かれたのが大きな理由です。特に蚊に刺されやすい体質なので、夏場の庭作業が少しでも快適になれば、と大きな期待を寄せていました。選んだのは、虫除け効果が高いとされる定番のハーブたち。蚊除けにシトロネラグラスとレモンバーム、アリ除けにペパーミント、そして見た目も可愛いゼラニウム。日当たりの良い場所に植え付け、毎日水やりをして大切に育てました。ハーブたちは順調に育ち、庭には爽やかな香りが漂うようになりました。「これで今年の夏は蚊に悩まされずに済むぞ!」と、心の中でガッツポーズ。しかし、現実は甘くありませんでした。確かに、ハーブのすぐ近くにいると、以前より蚊が少ないような「気」はしました。でも、少し離れた場所で作業をしていると、相変わらず蚊は元気にやってきて、私の血を吸っていくのです。ペパーミントを植えた周りでも、アリの行列は健在でした。葉を揉んで体に擦り付けてみたりもしましたが、効果はほんの一瞬。汗をかけばすぐに効果は消えてしまうようでした。期待が大きかっただけに、正直なところ「効果ないじゃん…」とがっかりしてしまいました。もちろん、ハーブを育てていること自体は楽しく、香りにも癒されるので後悔はしていません。料理に使ったり、ハーブティーにしたりと、虫除け以外のメリットもたくさんありました。ただ、虫除け効果に関しては、過度な期待は禁物だと身をもって学びました。結局、庭作業の際は、市販の虫除けスプレーが手放せません。ハーブはあくまで「香りを楽しむもの」「ガーデニングの彩り」として、虫除けは専用の対策に頼るのが、私にとっては現実的な選択のようです。