ゴキブリの幼虫を家の中で見つけたとき、多くの人が「一体どこから入ってきたの?」と疑問に思うはずです。彼らは魔法のように突然現れるわけではありません。必ず、発生源となる場所と、家の中へ侵入するための経路が存在するのです。その二つを正しく理解し、対策を講じることが、ゴキブリとの戦いに勝利するための鍵となります。まず、家の中での主な発生源、つまり巣になりやすい場所を知っておきましょう。ゴキブリが好むのは、暖かく、湿度が高く、暗くて狭く、そして餌と水が近くにある場所です。具体的には、キッチンのシンク下やコンロ周り、冷蔵庫や電子レンジの裏側にあるモーター部分の周辺が最も危険なエリアです。ここは熱源があり、食べ物カスや油汚れが豊富で、まさに彼らにとっての楽園となります。その他にも、湿気の多い洗面所や浴室、長期間放置された段ボールや新聞紙の束、観葉植物の植木鉢の下なども格好の隠れ家兼産卵場所になります。次に、外部からの侵入経路です。ゴキブリは驚くほど小さな隙間からでも侵入することができます。数ミリの隙間があれば十分なのです。最も一般的な侵入経路は、玄関ドアの下の隙間、網戸の破れや窓サッシの隙間です。また、キッチンや洗面所、浴室の排水溝も主要なルートの一つです。排水トラップの水が切れていると、下水管から直接上がってきてしまいます。意外と見落としがちなのが、エアコンのドレンホース(室外機に繋がる排水ホース)の先端です。ここから侵入し、エアコン内部を経由して室内に現れるケースも少なくありません。換気扇や通気口も、フィルターが汚れていたり隙間があったりすると侵入を許してしまいます。対策としては、まず家の内外を徹底的に清掃し、彼らの餌となるものをなくすこと。そして、侵入経路となりうる隙間をパテやテープで塞ぎ、排水溝にはネットをかける、ドレンホースの先端に防虫キャップを取り付けるといった物理的な防御策を講じることが非常に重要です。発生源と侵入経路、この両方を断つことで、初めてゴキブリのいない安心した生活を手に入れることができるのです。
ゴキブリの赤ちゃんはどこから?発生源と侵入経路