毛虫皮膚炎による無数の水ぶくれと激痒
庭のツバキやサザンカの剪定をした後や公園の桜の木の下を通った後などに、首筋や腕の内側といった皮膚の柔らかい部分に赤いブツブツが大量に発生し、それぞれが小さな水ぶくれを持っていて耐え難いほどの激しい痒みに襲われる場合、それはチャドクガなどの毒蛾の幼虫による「毛虫皮膚炎」である可能性が極めて高いです。チャドクガの幼虫は体長0.1mmほどの微細な毒針毛を数十万本も身にまとっており、直接毛虫に触れなくても風に乗って飛んできた毒針毛が衣服の隙間から入り込んだり、毛虫が這った後の葉っぱに触れたりするだけで皮膚に刺さり込み、毒成分(ヒスタミン類など)によってアレルギー性の接触皮膚炎を引き起こします。この毒針毛による被害の特徴は、一度掻いてしまうと刺さっていた針が皮膚の奥へと押し込まれたり、衣服に付着していた針が他の場所に広がったりして被害が拡大することであり、掻けば掻くほど発疹と水ぶくれが増殖していくという地獄のような状況に陥ります。もし毛虫皮膚炎が疑われる場合は、絶対に患部を擦ったり掻いたりせず、まずは粘着テープ(ガムテープなど)を患部に優しくペタペタと押し当てて皮膚に残っている毒針毛を取り除くことが最優先の応急処置となり、その後に泡立てた石鹸とシャワーで毒成分を洗い流してからステロイド軟膏を塗布する必要があります。また着用していた衣服には大量の毒針毛が付着している可能性があるため、他の洗濯物と一緒に洗うことは避け、50度以上のお湯で洗濯するかスチームアイロンをかけて熱で毒を無毒化してから洗濯するという二次被害防止策を講じなければならず、毛虫の姿が見えなくても「見えない毒針」が空気中を舞っているかもしれないという警戒心を持つことが初夏のガーデニングや公園遊びには不可欠です。