鳩よけ対策には、忌避剤や剣山、光り物など様々なグッズが存在しますが、鳩の執着心が強い場合、これらの対策は一時的な効果しか得られないことが少なくありません。鳩は非常に学習能力が高く、自分に危害がないと分かると、最初は嫌がっていたものでもすぐに慣れてしまいます。では、プロの業者が最終手段として、そして最も確実な対策として推奨する方法は何でしょうか。それが「防鳥ネット」の設置です。防鳥ネットは、その名の通り、ベランダ全体を物理的にネットで覆うことで、鳩の侵入を完全にシャットアウトする方法です。どんなに執着心の強い鳩でも、中に入ることができなければ、諦めて他の場所へ去っていくしかありません。忌避剤のように効果が薄れたり、剣山のように隙間を狙われたりする心配がなく、一度正しく設置すれば、長期間にわたって鳩の被害から解放されるという絶大な効果があります。まさに「最強の鳩よけ対策」と言えるでしょう。しかし、ただネットを張れば良いというわけではありません。効果を最大限に引き出すためには、いくつかの重要なポイントがあります。まず、ネットの「色」です。一般的には、黒やグレー、透明といった色が使われます。黒やグレーは耐久性が高く、外から見るとネットの存在が分かりにくいというメリットがあります。透明のネットは、室内からの景観を損ないにくいという利点がありますが、素材によっては紫外線で劣化しやすい場合もあります。次に重要なのが「網目の大きさ」です。鳩の侵入を防ぐためには、50ミリ角以下の網目のネットを選ぶ必要があります。これより大きいと、鳩が体をねじ込んで侵入してしまう可能性があるからです。そして最も重要なのが「設置方法」です。ネットと建物の間に隙間ができてしまうと、鳩はそのわずかな隙間から侵入しようとします。壁に専用のフックをしっかりと取り付け、ネットをたるみなく、隙間なく張り巡らせる技術が求められます。この設置作業は、高所での作業も伴うため、安全面を考慮しても専門の業者に依頼するのが賢明です。プロは建物の構造を理解し、美観を損ねず、かつ最も効果的な方法でネットを設置してくれます。初期費用はかかりますが、その後の安心感と効果の持続性を考えれば、防鳥ネットは最もコストパフォーマンスに優れた確実な鳩よけ対策なのです。