我が家の風呂場は、長年、様々な小さな虫たちの出現に悩まされていました。チョウバエはもちろんのこと、時には銀色のシミが壁を這い、ある時は小さなトビムシが床で跳ね、またある時は淡褐色のチャタテムシが鏡に付いている…。その度に殺虫剤を使ったり、見つけては潰したりしていましたが、根本的な解決には至らず、まるでモグラ叩きのような状態でした。特に梅雨時期や夏場はひどく、お風呂に入るのが少し憂鬱になるほどでした。もうこんな生活は嫌だ!と一念発起し、私は風呂場の「湿気対策」を徹底的に行うことに決めたのです。虫たちの多くは、湿気が多くジメジメした環境を好むという情報を得たからです。まず取り組んだのは「換気の強化」です。これまでは入浴後1時間程度しか換気扇を回していませんでしたが、思い切って24時間つけっぱなしにすることにしました。電気代は少し気になりましたが、虫のストレスに比べれば安いものです。窓があるため、日中は窓も開けて、できるだけ空気の流れを作るようにしました。次に「水分の除去」です。入浴後は、壁や床、鏡などに付いた水滴をスクイージーで切り、その後、吸水性の高いマイクロファイバークロスで拭き上げるようにしました。浴槽にお湯を張ったままにせず、すぐにお湯を抜いて浴槽内も拭き上げるように習慣づけました。シャンプーボトルや洗面器なども、床に直置きせず、水切れの良いラックなどに収納するように変更しました。さらに「除湿アイテムの活用」です。換気だけでは不十分かもしれないと考え、小型の除湿機を導入し、特に湿度の高い日や入浴後に稼働させるようにしました。また、浴室乾燥機能が付いていたので、雨の日などに洗濯物を干すついでに、浴室全体の乾燥も意識的に行うようにしました。これらの湿気対策と並行して、もちろんカビや汚れの掃除もこれまで以上に念入りに行いました。排水口の掃除は毎日、壁や床の掃除も週に一度は必ず行うようにしました。この徹底的な湿気対策を始めてから、約1ヶ月が経った頃でしょうか。明らかに風呂場で虫を見かける頻度が激減していることに気づきました。あんなに悩まされていた小さな虫たちが、ほとんど姿を見せなくなったのです。たまに外から迷い込んでくる虫はいますが、以前のように浴室で繁殖しているような気配は全くありません。湿気を制することが、虫を制することに繋がる。それを身をもって実感しました。